2009年5月16日土曜日

Day16 列車が遅れて間に合わない!


ナムトク線の旅、終着駅ナムトクでいったん下車し、窓口で帰りのチケットを購入。やっぱり100バーツ。車内は行きの列車ほど混んでないけど、各ボックスシートがだいたい埋まるくらいの乗車率。行きの列車の到着が遅れたので、その折り返しになるトンブリ行きのこの列車も自動的に20分くらいの遅れで発車。これくらいは想定内だったのだけど、このあと大変なことに・・・。
 
ORD 258 Nam Tok(12:50)⇒Nakhon Pathom(16:27)
 

カンチャナブリまでは大きな遅れもなく列車は進む。行きと同じ川側の座席に座っていたので迫力満点の桟道橋も顔を乗り出して眺めることができる。切り通しを過ぎ、クウェー川鉄橋を渡るとリバークウェーブリッジ駅。観光客を見込んだお土産屋さんがいっぱい。
 

カンチャナブリ駅で下車していく観光客は多い。このまま列車でバンコク(トンブリ駅)へ向かうよりもバスでバンコクへ帰ったほうが早いからだろう。車内はだいぶ空き、地元の人の比率が高くなる。カンチャナブリを出て4、5駅くらい行ったところで列車はしばらく停車してしまう。機関車に何か不具合でもあったのでしょうか?でも、なんとか動き出してくれたので、これ以上遅れないで、と願う。
 

今乗っているナムトク線はナコーンパトムの手前、Nong Pla Duk JN.駅で南本線と合流する。その Nong Pla Duk JN.駅の一つ前の駅で列車はまたも長時間停車。手元には今夜乗車する夜行列車のチケットがあるが、どうも時間が厳しくなってきた。これはやばいと思い、車掌のもとへ向かう。機関車に不具合があったようで、列車はなかなか運転再開できないだろうという答え。乗り継ぎの列車には間に合わないね、と冷たい言葉。席に戻り、あーもうダメか、と思ったとき、車掌が走ってやってくる。ここからモーターサイで近くの南本線の駅まで行けばお前の乗る列車に間に合うかもしれないから、とのこと。ちゃんと気にかけていてくれてたんだ、ありがとう車掌さん!荷物を持ってモーターサイにまたがります。バイクの後ろに乗ること自体は全然平気なんですが、大きな荷物があるので、その重い荷物を右手と右モモで押さえてひたすら耐え続けるのが大変でした。もちろん、こんな不均等な状態でバイクを運転してくれた運ちゃんも大変だったろうなぁ。本当にありがとう、って100バーツ。Ban Pong 駅にはなんとか間に合い、ジュースを買う余裕もありました。あとで地図を見ると、Ban Pong 駅は Nong Pla Duk JN.駅の次の駅なんですね。15分くらい(体感的にはもっと長く感じた!)のモーターサイはほんときつかったぁ!
 
RAP 169 Nakhon Pathom(17:19)⇒Yala(11:20 +1)
※ 実際には Ban Pong 駅から乗車。

Day16 絶景・ナムトク線の旅


朝7時、係員がベッドから座席に戻して回っていく。時刻表どおりなら、もうとっくにナコーンパトムに到着している時間だけど、まだまだ。車内販売で回ってきた売り子からココナッツケーキを購入。繊維質が多いけど、甘くて美味しい。このココナッツケーキ売りはタイ国鉄南部路線のバンコク近郊で必ず乗ってくるし、専用の手提げ袋もあるし、複数人でやってるのでわりと規模は大きい会社組織なのかもしれない。結局、ナコーンパトムに到着したのは8時40分過ぎ。乗り継ぎの列車には間に合うのでまぁ、いいか。定刻に到着してたら、早朝の駅で時間つぶししないとならなかったことだし。
 

ナコーンパトムで乗り換えるのはミャンマー国境へ向かうナムトク線の列車。カンチャナブリの戦場にかける橋を通る観光路線で、タイ国鉄の中でここだけ『外国人料金』というものが存在する。一般のタイ人は距離制の普通の運賃でよいのだけど、外国人は短い区間であれ、端から端まで全部乗り通すのであれ、一律100バーツというとんでもない料金制度なのです。グダグダ言っても決まりは決まりなので仕方ない。窓口でナムトクまで、といい100バーツのチケットを購入。
 
ORD 257 Nakhon Pathom(09:03)⇒Nam Tok(12:30)
 

列車は3等車ばかりの連結で、ナコーンパトムを出てからしばらくは地元の人が乗り降りするいたって普通のローカル線。車窓の景色も田んぼだったり、畑だったりでのどかななかを行く。車内の様子が変わるのはカンチャナブリの駅から。カンチャナブリとその次の駅・リバークウェーブリッジ駅からはたくさんの観光客(主に白人)が乗り込んでくる。リバークウェーブリッジ駅を出てすぐ、「戦場にかける橋」を渡る。もともとある部分とのちに復元された部分の違いがよくわかる。
 

クウェー川鉄橋のあとも見所は続く。「チョンカイの切り通し」は、大きな岩山の中央を発破で壊したところで線路の両側を垂直の岩壁が迫る。手を伸ばすと岩肌に触れられるくらいの距離。しばらく進んだ後あるのが「アルヒル桟道橋」、でこぼこの岩壁にへばりつくように木製の桟道橋が続き、列車は最徐行で通る。この桟道橋でクウェー川の流れを見ることができる進行方向左側がおススメです。終点のナムトク駅に到着したのは午後1時前。以前から乗ってみたいと思っていたナムトク線を完乗できました。