2009年4月28日火曜日

Day02 いよいよマレー半島を南下


SP. EXP 35 Bangkok(14:45)⇒Hat Yai(06:18 +1)
 
バンコク・フアランポーン駅からハジャイなど南部へ向かう列車は午後1時から3時の間に相次いで発車していく。(比較的距離の短いトランやナコーンシータンマラート方面行きは夕方5時6時発が多い。)今回乗車するのはインターナショナルエクスプレス・バタワース行き(14時45分発)です。バタワース行きとは言っても、バタワースまで行くのは2等寝台車の2両だけで、残りの寝台車や食堂車はハジャイ止まりだ。客車は1990年代後半・韓国製の新しい寝台車で統一されている。
 

  ↑ 新しい塗装となった1等個室寝台車(緑色)と2等寝台車(青色)。
 
昔はステンレス製の客車に窓にもかかる広告ラッピングをしていたので、景色が見づらかったが、どうやらもうそういう広告ラッピングはしない方針のようだ。
フアランポーン駅では何故か車庫ではせず、駅停車中に窓に洗剤をかけ、洗車する。13時過ぎにはもう客車は入線していて、寝具の積み込みなどしていた。14時前には乗り込む客もいて、自分もかなり早めに乗り込んで洗車作業などを眺めていました。
 

この寝台車、荷物置き場がない(多少の荷物なら、座席下スペースに置けるようになっている)ため下段ベッドが破格に広くて快適だ。チェンマイ行き1/2列車とバタワース行き35/36列車はほぼ確実にこの寝台車を連結している。
 
列車はほぼ定刻にフアランポーン駅を出発。すぐに車掌長と車掌書記がやってきて、検札。車掌長が「26番寝台、クルンテープからハジャイ」なんて読み上げると書記がチェックをしていく。なかなか儀式的でいい!しかし、列車は大雨の降りだしたバーンスー駅で長時間停車してしまう。40分くらい経っても何の音沙汰無し。隣のホームには15時35分発の快速ヤラー行きが入ってきて、こちらより先に出発して行ってしまうのも確認。いい客車を使っていて・・・、高い料金を取っていて・・・、隣国マレーシアまで行く国際列車なのに・・・、その扱いはあんまりなようです。雨も止んだ頃、やっと列車は再び動き出します。牽引する機関車に問題でも生じたのでしょうか?
 

雨がやんで、空気が澄んだのか景色がなかなかきれい。緑の田んぼの中ややしの木の生えた田舎風景の中を行きます。寝具はまだ上段ベッドとともに仕舞われていますが、大きな枕だけは出してあるので、抱き枕のように抱えてのんびりしているタイ人乗客が多かったのは面白い。ベッドになる前の大人2人が座れるくらいの座席なので、ゆったり座っていられる。
 
夕方6時前、お願いしていた夕食のサービスが始まる。食堂車のスタッフは発車直後にメニューを持って回り、注文をとっていく。食堂車の食事は高いけれど、日本人の僕にとって払えない金額でもなし、こういうサービスが廃れないようになるべく利用したいと思っている。スタッフはまず、足元に仕舞われているテーブルを組み立てから、コーラと夕食を持ってきてくれた。イエローカレーとノン・スパイシースープをチョイスしています。なかなか美味しかった!150バーツ。
 
食事が済み、1時間弱するとベッドの組み立てを頼むお客もちらほら。外も薄暗くなってきたので僕も座席をベッドに組み立ててもらう。今のところ、上段ベッドに寝る人は乗ってきていないが、途中駅から乗ってくるのかな?

Day02 アユタヤで下車、バンコクへ戻る


列車のチケットはロッブリーまで購入していたのだが、自分の居場所もないし、ずっと食堂車にいたり、立っているのもナンなのでアユタヤで降りることにした。8:50ころ、アユタヤに到着。
 
RAP111 Bangkok(07:00)⇒Ayuttaya(08:35)
※ 時刻はチケットや時刻表表記の時刻で実際には遅れが出ています。

 
3等車の席番無しチケットの無謀さを感じた僕は、朝購入したハジャイまでのチケットを変更してもらうことにした。RAPにこだわらず、ハジャイまでで寝台に空きはないか窓口で尋ねると、バタワース行きSP. EXPのハジャイ切り離し車両に空きがあるとのこと。この列車はチェンマイ行きナコンピン号とともにタイ国鉄でいちばん追加料金のかかる列車だ。高いけど、席番無しの3等車は自分にはちょっと無理・・・と思い変更してもらう。ハジャイまで2等寝台下段で945バーツ。
 
アユタヤの駅は市街地と川を隔てている。そんなに時間はないので、川は渡らず、駅側の道をぶらぶら歩いて回る。去年とほぼ同じ場所で、バナナとコンデンスミルク入りのロティを売っていたのでまた購入。熱しられて甘さが増し、美味。アユタヤからバンコクへはコミューターと呼ばれる近郊列車で戻ることに。これは全席席番無しなので、空いている席に座ればいい。列車は25分くらいの遅れでやってきた。
 
ORD340 Ayuttaya(09:41)⇒Bangkok(11:10)
 

近郊列車では、お母さんと小さい子2人の向かいに座った。2人の子はご飯を食べさせられていたけど、いまいち食べたくないよう。お母さんが鳥肉やもち米?のご飯を一口大にちぎって口に持っていくがなかなか食べてくれない。しばらく苦闘していたけど、デザートの甘いものを食べさせて食事は終わらせてしまった。
 
白い服のおねえちゃんは僕のカメラに、オレンジ色の服の妹は外の様子に興味津々。バンコク行きのこの近郊列車も普通に3等客車を数両連結した客車列車だが、立ち客が出るほど混むことはなくバンコクへと向かった。
 

バンコク近郊では、高架複線化のために組まれた橋げただけがむなしく残っている。これはもう再利用されることもなく、取り壊されてしまうそう。ちょっともったいない。フアランポーン駅を出てすぐのところにあるスラム街の区間をなんとかしないとこれ以上の改善はできないんだろうなぁ。
 
バンコク・フアランポーン駅には11時半過ぎに到着。ロッブリーまで行かなかったので、早く戻ってきてしまった。ドーナツ屋でアイスコーヒーの割引販売をしていたので購入し、涼しい駅の中で待つことに。自分もそうだから人のことは言えないのだが、このフアランポーン駅、早いうちから駅に来て列車を長時間待つ人が多いなぁ。ベンチはほとんど埋まり、床に座り込む人もいっぱい。通り道や人の邪魔になるところで座り込もうとすると警備員に笛で注意される人もちらほら。

Day02 まずはチケット入手、そして小さな旅へ


夜も明けてきて、いつの間にかフアランポーン駅を照らし出していたライトアップも消えていた。哲ちゃんに別れを告げ、駅へと向かう。南下する列車のチケットを手に入れなくては・・・。去年のタイ鉄道乗りまくりの旅では、レイルパスを使ったので、特にこだわりもなく発券してもらっていたのだが、今回はできればRAP(快速列車)のノンエアコン・ファン寝台に乗車してみたい、そういうこだわりがあった。
 
まずは今日の午後、南下する列車のチケットから。スンガイコーロク行き(13時発・RAP171)かヤラー行き(15時35分発・RAP169)の快速列車のファン寝台を取りたかったのだが、さすがに当日ではもうないようで、あるのは3等車の席番なしチケットだけと言われる。もともと快速列車は3等車がメインで寝台客車は少ないのだから仕方ない。とりあえず、ハジャイまでの3等座席チケットを購入。席番なしなので、席番の記載されたチケットを持った人が来たらどかなくてはならない、実質立ち席券だ。259バーツ。うーん・・・安い。後日使う分のチケットは希望通りファン寝台を取れたので一安心。
 
今日乗る列車の発車は15時35分、今はまだ朝の6時半。午後まで何をして時間をつぶそうか。
 

インフォメーションで北線・東北線のタイムテーブルをもらう。15時前、列車の遅れも見込んで、時刻表上で14時くらいまでにバンコクに戻ってくれば大丈夫だろうと思い、バンコク~ロッブリーを往復乗車することにした。
 
RAP111 Bangkok(07:00)⇒Lopburi(09:42)
ORD202 Lopburi(11:04)⇒Bangkok(14:05)

 
ロッブリーまでの列車はデーンチャイ行きの長距離快速列車。運賃50バーツ。チケットを買ってみると席番の記載がない。なんかいやな予感がしつつも列車に乗車。バンコク・フアランポーン駅発車時点では乗車率は低いが・・・
 

バンコクを発車してから1時間くらい。楽しく車窓を楽しんでいたのだが徐々に列車は混んできた。ランスィット駅で僕の座っている席の席番が記載された女の子が乗車してきた。あーあ、立たなくちゃ。さいわい隣の車両が食堂車と言うかビュッフェと言うかなのでそこに行き、ジュース1本飲みながら過ごす。でも、自分の席(居場所)がないとなかなか苦しいものだな、と思う。