2008年9月24日水曜日

Cisalpino チザルピーノ

イタリアとスイスを結ぶ振り子式の高速国際列車。
国鉄などの運営ではなく、チザルピーノ社が写真の車両ETR470型ペンドリーノを所有し運営している。そのため独自の ホームページ もあり、サービスも良いようだ。
 
トーマスクック時刻表などで、CIS と書かれているのが振り子型車両を使った列車です。そのほかのイタリアとスイスを結ぶインターシティ列車もチザルピーノ社の運営ですが、そちらは電気機関車+客車の編成でスピードはやや劣り、リニューアルされたチザルピーノのロゴ入りの客車が使われている。
 
チザルピーノのサービスとして、一番の目玉がイタリアンを堪能できる食堂車でしょう。チザルピーノのウェブサイトでも"今月のメニュー"を見ることができますし、「乗車24時間前までに予約を!」と書かれていますから、列車のチケットを入手したら、メールして予約を入れるべきなんでしょうね。
 
予定では、バーゼルからミラノまで4時間強、チザルピーノに乗車します。時間的にお昼時なので、食堂車も楽しめます。乗車前にメニューを見て予習しておかなくちゃ!
 
こちらの写真は、2008年末から導入される予定の新型振り子式車両ETR610型です。もし、ホームで待っていてこの車両が来たら、大当たりですね!

2008年9月20日土曜日

ベルニナ急行 Bernina Express

スイス鉄道旅行プランの続きです。
 
アルプスを車窓に東西を走りぬける氷河急行乗車のあとは、スイス最古の街・クールで1泊します。そして翌朝、クールからイタリア国境・ティラノに向けて南北に走るベルニナ急行の旅のはじまり。クールからサンモリッツの手前サメダンまでは昨日、氷河急行で乗車できなかった区間の乗車になります。この区間最大の見所が写真のランドヴァッサー橋。クール方面からだとティーフェンカステル駅を発車後約10分で通過する美しい石造りのアーチ橋です。川底からの高さ65メートル、右に大きくカーブしているので進行方向右側の席だったらラッキー!橋を渡り終えると吸い込まれるようにトンネルに入っていく。
 
標高585メートルのクールから走り出した列車はトンネルの中で3回転もループを描いて高度を上げて行く。ベルニナ急行の走る区間は氷河急行の一部区間のようにラックレールを使うことはなく、ループやジグザグした線路で標高差を稼いでいる。サメダン・ポントレジーナ・サンモリッツの△線区間を抜けると、いよいよベルニナ線区間へ。
 
森林限界を超え、ベルニナ急行の車窓からは氷河も間近に見ることが出来るようになる。その後、列車はぐんぐん下っていき、ブルジオ駅発車後数分で後半最大の見所、オープンループにさしかかる。
 
その後、スイス・イタリア国境を越え、終着駅ティラノへ到着。ベルニナ急行は標高差1800メートルも下ってきたことになる。ティラノ駅で出入国手続きののち、イタリア国鉄の近郊列車で2時間半、ミラノへと帰り1泊2日の旅は終わる(予定)。
 

2008年9月17日水曜日

氷河急行 Glacier Express

スイスでいちばん有名な観光列車、氷河急行です。世界でいちばんのんびり走る急行とも言われていますね。
 
マッターホルンを望むツェルマットから冬の高級リゾートとして名高いサンモリッツへスイスアルプスを車窓に8時間かけて走り抜けます。
 
2006年頃からパノラマ客車が導入され、よりいっそう景色を楽しめるようになったそうです。(1等車は1+2列シート・2等車は2+2列シートのパノラマ客車)
また、アンティークな雰囲気が人気だった食堂車は繁忙期以外は使われず、新サービスではレイルバーから各座席へのケータリングになりました。
 
もし、夏場に乗車するんだったら、窓を開け放し、自然の風を感じられる旧型客車の方がいいかもしれませんが、冬の旅なので、パノラマ客車で問題なさそうです。 サングラスは必要かな?
 
本当は全区間端から端まで乗ってみたいのですが、ミラノからの周遊を考えると、始発駅のツェルマットからブリークまでの区間はあきらめ、日が暮れるのが早い冬の旅行なので、終着のサンモリッツまで乗りとおすのではなく、途中のクールまでという4時間半の乗車予定です。
 
氷河急行は、夏場(5月~9月)の運行ダイヤは1日4往復ですが、冬場(12月~4月)は1日1往復のみで、10月11月は運休ということです。 冬季の運行が出来るようになったのは途中の区間で峠越えをせず、長く貫くトンネルを通るようになったから。それと引き換えに車窓から眺めるローヌ氷河の景色を失ってしまったのは残念なことです。
 
まぁ、僕たちの旅する時期は冬ですから、車窓はずっと一面真っ白なんでしょうね。
 

2008年9月14日日曜日

City Night Line

ヨーロッパ旅行の計画が着々と進んでいます。ヨーロッパに行ってもやはり列車の旅中心にしていきます。
 
ほんとなら、何度も夜行列車に乗って、ヨーロッパ各地をまわりたいのですが、そうもいかず、限られた日数・費用で抑えなくてはなりません。
ネットやガイドブックで調べている中で、「是非とも乗車しておきたい!」と思ったのがこの City Night Line です。
 
City Night Line はドイツを中心に近隣諸国の都市間を走る夜行列車で、シャワールームやトイレ付きのデラックス個室寝台、洗面台がついているエコノミー個室寝台、4人・6人部屋のクシェット(簡易寝台)、座席車、食堂車から構成されています。個室寝台の乗客にはウェルカムドリンクやモーニングコール、朝食のサービスもある、通称・ホテルトレインです。
 
この列車のデラックス個室寝台に乗ってみたい!のです。
 
トーマスクック時刻表やネットの乗車記などを読んで、同じ City Night Line と名のつく列車でも、使われる機材(客車)には数タイプあるということを知りました。特に、昨年末に大幅な改編があり、ドイツ国内を走っていた無名の夜行列車にもシティナイトラインの称号が与えられたり、新しい情報がまだまだ少ないので把握できるまではずいぶん"ちんぷんかんぷん"でした。
 
目的地ミラノを考えると、アムステルダム~ミラノのシティナイトライン・アプス号が第一候補だったのですが、この列車に使われているのは従来の寝台車を改造して数個室だけシャワー付きのデラックス個室に仕立て上げたものだとわかり、どうしようかと悩みました。僕が乗ってみたいのは、写真にあるようなシティナイトライン用に新製されたモダンな2階建ての客車だったので・・・。
 
結局、乗ることにしたのは、デンマークのコペンハーゲン~ドイツ・スイス国境のバーゼルを結ぶシティナイトライン・オーロラ号。コペンハーゲンを 18:53 に出て、バーゼルに到着するのが 10:37 なので、朝起きた後も個室からのんびりと車窓を眺めることが出来るのです。他の列車は7、8時台に終着駅に着いてしまうものが多く、せっかくの朝食デリバリーもゆっくり食べていられませんからね。
 
さてさて、チケット取れるでしょうか?
 
乗車3ヶ月前ですが、チケット発売は半年前からとのこと。
 

2008年9月3日水曜日

KTMウェブサイトでの列車検索の落とし穴

マレーシアを旅行される際に、マレー鉄道を利用したいと思われる方も多いですよね。
しかし、KTMのウェブサイトでは列車の一覧になった時刻表をアップしていないので、乗車駅・下車駅・乗車日を入力して1本1本検索する必要があります。ちょっと不便ですよね。そのため、当ブログでは一覧にした最新の時刻表を公開しています。是非、旅のプランニングに役立ててください。

さて、そのKTMウェブサイトでの列車検索ですが、いくつかわかりにくい点がありますので、解説しておきます。

1.検索結果で得られた列車すべてがその日に走っているとは限らない

ここでは例として、9月10日にクアラルンプールからマレーシア東海岸・ワカバルへ向かう列車を探すとします。乗車駅・Sentral Kuala Lumpur、下車駅・Wakaf Bharu、乗車日・10-Sep-2008と入力します。そうすると、16:30発の18-Gading Mas号20:30発の16-Ekspres Wau号の2本の列車が表示されます。空席状況と料金を見る[Click Here]を見てみますと、Gading Mas号はすべての残り座席がと表示されています。これは本当にすべての座席が売り切れてしまったのでしょうか?

列車検索のときに、乗車日・10-Sep-2008と入力したことを思い出してください。2008年の9月10日は水曜日です。Gading Mas号の運転日は木・金・土・日のみ(繁忙期は毎日運転になります。)なのです。つまり、列車検索で列車名は表示されますが、運転されない日も列車名だけは"みせかけ"で検索結果に出てしまうのです。(ちなみに、Ekspres Wau号は毎日運転の列車です。)

2.検索結果で得られた座席・寝台がすべて連結されているとは限らない

次に例として、9月12日にクアラルンプールからマレーシア東海岸・ワカバルへ向かう列車を探すとします。乗車駅・Sentral Kuala Lumpur、下車駅・Wakaf Bharu、乗車日・12-Sep-2008と入力します。そうすると、16:30発の18-Gading Mas号と20:30発の16-Ekspres Wau号の2本の列車が表示されます。2008年の9月12日は金曜日です。なので、この検索結果で得られたGading Mas号は"みせかけ"ではなく、ちゃんとその日に運転されます。

そのGading Mas号の空席状況と料金を見る[Click Here]を見てみますと、ずらりと上から[2PLUS(1等スタンダード個室寝台)] [ADNS(2等寝台)] [AEC(3等座席)] [AECS(?)] [AFC(1等座席)] [ASC(2等座席)]と6種類ものコーチタイプがあります。しかし、残席数を見てみますと、[AEC(3等座席)]が145席、[ASC(2等座席)]が51席とあるだけ(2008/09/02 0:00現在)です。そして、[2PLUS(1等スタンダード個室寝台)]など残りの4種類の座席・寝台は残りと表示されています。これは本当にすべての座席・寝台が売り切れてしまったのでしょうか?

Gading Mas号は比較的利用者の多いEkspres Wau号をサポートするために生まれた列車で、実際の列車編成は2等座席1両と3等座席3両の4両編成の列車に過ぎません(繁忙期は6~7両くらいになるでしょう。)。表の項目にあった[2PLUS(1等スタンダード個室寝台)]などは実際には連結されていないのです。

同じような例として、クアラルンプールとシンガポールを結ぶEkspres Rakyat号やEkspres Sinaran Pagi/Petang号には3等座席は連結されていないのに空席照会の一覧表には3等座席の項目があったりします(もちろんいつも残席0です。)。
また、クアラルンプールとハジャイを結ぶEkspres Langkawi号でハジャイまで1等スタンダード個室寝台、もしくは、3等座席で行きたいと思っても無理です(ハジャイまで行くのは2等寝台1両・2等座席1両だけで、その他の車両は国境駅のパダンブサールで切り離されるため、ハジャイまで1等スタンダード個室寝台や3等座席を空席検索してもいつも残席0です。)。